広場に佇む

寒い一日。冬至を前にして瞬く間に夜になるボローニャの夕方、旧市街へ行った。もう直ぐボローニャを去る人にアペリティヴォに誘われたからだった。そんなことでもなければ私はこんな寒い夕方に旧市街へ行くことはなかっただろう。でも、クリスマスを目前にして街がどんな様子なのか見たくて仕方なかったから、私には実に丁度良い誘いであった。お喋りしながらのアペリティヴォをした後、Piazza Nettuno にクリスマスツリーを見に行った。昼間はあまり冴えないクリスマスツリーなのに色とりどりのライトに飾られたそれは驚くほど美しく、一瞬寒いのも忘れて感動した。21時半を回った旧市街は人も疎らで、点在する橙色の照明に中世の建物が浮かび上がっていた。人のざわめきはなく、静かだった。その直後に忘れた寒さが蘇り、震えが止まらなかった。翌日、用事を済ませてから旧市街へ行った。もう昼を周っていて、早くに空が暗くなるせいか、既に陽が傾きかけているかのような光に満ちていた。多分太陽の位置のせいだ。低い位置から斜めに射す太陽のせいだ、影が長く延びているのは。そんな様子を見ていると、一瞬昔のことを思い出したような、懐かしい気持ちになるのは何故だろう。それにしてもこれが昨晩と同じ広場とは思えなかった。足取りの軽い人々、駆け回る子供達。話し声と笑い声。広場の片隅で誰かが奏でる楽器の音。そして自転車がちりんちりんとベルを鳴らしながら私の前を横切っていった。

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