4月25日

雨降りの翌日は、予報どうりの晴天。昼前からぐんぐん気温が上がってあっという間に25度を超えた。考えてみればもう5月まで一週間も無いのだから当然と言えば当然。外を歩く人達が嫌に多い。晴天の温かい日曜日はこんな風なのだな、と思いながら、あっ、と思い出した。今日は祝日。イタリア解放記念日であった。つまり戦争という縄から解放された、ある年齢を超えたイタリア人達にとっては忘れがたい日なのである。見回せば近所の家の窓やテラスにイタリアの国旗が掲げられていた。正午過ぎに姑の家を訪ねた。日曜日恒例の昼食会があるからだ。これを姑と住み込みのお手伝いさんがとても楽しみにしているので、何が何でも出席しなければならない義務がたまにどうしようもなく重いけど、まあ、そんなことが楽しみな彼女達の気持ちも分からなくも無い。何しろ他にあまり楽しいことが無いからだ。それで家を訪ねると姑はテレビの真正面に座って画面を凝視していた。解放記念日のセレモニーを見ているのだった。その姿は数年前に逝ってしまった彼女の相棒、つまり私の舅の姿にぴたりと重なって私の心を締め付けた。舅は戦争の頃の話をすると必ず目を赤くした。私が知らない世界、私が想像できない世界を生きた舅には色んな思いが詰まっていたのだろう。それだから毎年この日になると舅は今日の姑のように、テレビの前に座ってセレモニーを神妙な顔で見続けるのだった。でも、悲しい感じはなく、それよりは、解放されて嬉しいね、みたいな気持ちの方が大きかったのだろうと傍から見ながら感じたものだ。姑もひょっとしたら私のように、舅のことを思い出しながらセレモニーを見ていたのかもしれない。夕方になってもあまりに明るいのでボローニャの町へと出掛けた。若者達の半袖姿、強い日差しと色の濃い影に夏の予感を感じた。気が早い? ううん、ボローニャの春はほんの一瞬。うっかりすると見逃してしまうくらい短いのだ。ああ、それにしても。祝日が週末に重なるなんて。こんなことがあっていいのだろうか。

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