遠方の人

朝起きると陽は既に高く、今日もまた暑い一日になることを嫌でも直感した。土曜日にしては早起きだった。今日は色んなことがある一日で、朝からあれもこれもしなくてはならないからだった。朝のうちに終わらせることが3つ、昼からはまた2つ。これを終えたら少し休んで一番暑い時間に違いない午後4時前に家を出て旧市街へ行く。のんびりが好きな私にはちょっと溜息が出そうな一日だ。それでいて嬉しいのは、遠方から人が来ることだった。その遠方の人たちと旧市街で会う予定があるのだ。多分そんなことでもなければ、こんな暑い日の一番暑い時間帯に旧市街へ行くなんてことは思いつきもしなかったに違いない。私の友人達の半分は遠方の人、である。何年かに一度しか会えない人もいればブダペストの友人達のように一年に1,2度会う人達もいる。今日会う人たちは何年かに一度会えれば良いくらいの、言うなれば滅多に会えない遠方の人、である。雨降りも困るが、こうも暑くてはボローニャ散策も辛いに違いない。そうでなくても路面がでこぼこの、高い踵の靴では歩きにくいボローニャ旧市街である。如何に汗をかかずに歩き疲れずにボローニャを楽しんでもらうか。ここ数日はそんなことを考えては不可能かもしれないと、腹の底から大きな溜息が出てしまう。遠方の人がボローニャを訪ねてくれるのは嬉しいことだ。それでいてボローニャの見所などを訊かれると全く困ってしまう。何しろこの町は生活に相応しい町で、観光となると少々焦点の定まらぬ町だからである。ボローニャのような町は自分で歩いて気に入りの場所を見つけるのが良いのではないか。特別なものなどない町だから、市民が歩く路を歩いて同じ目線の高さで町を見て感じるとよいのだと思う。最もそれは簡単そうで実は口で言うほど簡単ではない。何日間か腰をすえないと解からないことが沢山あるからだ。だから数日しかボローニャにとどまることが出来ない遠方の人たちに、ボローニャを感じてもらおうと考えること自体が無理なことなのかもしれなかった。そうしては此処を一緒に歩いてみようとか、此処を訪ねてみようとか、私の頭の中はそんなことで一杯で時間を見つけては旧市街をさまよい歩く毎日だ。蝉が鳴きだした。そうでなくても暑いこの昼下がりに、蝉の声で暑さ倍増。さて、そろそろ出掛ける仕度をしなくてはいけない。うだるような外の空気を窓辺で確認してうんざりしながらも、久し振りの再会の喜びが確実に暑さに勝っていることを感じた。

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  • 2009/06/14 14:17

yspringmind

鍵コメさん、おかしいですね。それではこちらから連絡を取りましょう。私は元気です。私から元気を取り除いたら何も残らないかもしれないので、元気でいるように心がけているのです。ただ、体力が落ちました。自然現象なので仕方がないかもしれませんね。

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