屋外を楽しむ

数週間前の夜、ブダペストに暮らす友人に電話をした。しかし呼びだし音が繰り返すだけで誰も電話を取る者は居なかった。こんな時間に留守なのか。金曜日の晩だったから、そんな時間に留守であってもちっとも可笑しくはなかった。ただ、どうしても話したいことがあったから、友人が留守なことが残念で "こんな時間に" と思った訳なのだ。仕方なくメールを書いた。どうしても自分の口から話したかったが居ないのでは仕方あるまい。そうして翌日戻ってきたメールにはこう書いてあった。少しでも屋外の生活を楽しみたくて、近所の屋上のバーに行ってきた、と。ボローニャよりも更に冬が寒くて暗くて厳しいこの町の人達は、良い季節が来た途端、一時も逃さないかのように屋外の生活を楽しむのだ。そうか、そんな季節が来たのだなあと彼女のメールを読みながら改めて実感した。ボローニャの旧市街にも屋外を楽しむ人達は沢山居る。二本の塔と食品市場界隈の間に在るtambrini にしても。この店はもともと高級食材店、惣菜店として始まった店だと思う。古い店だ。こんなのが欲しい、何処にあるかなあ。そういう物は大抵此処で何とかなるもので、ほんの少し値は張るけれど何かと足が向う店だ。店内にはテーブル席が設けられていて、簡単な食事を楽しめる。ガラスケースの中の美味しそうなものを指差して、あれが欲しい、これが欲しいと言えば良いだけだ。店の人は皆感じが良くて、それも人気の秘密かもしれなかった。店内にも席があるのに、今の時期は通りに置かれた背の高いテーブル席が人気である。まるでそれがトレンディであるかのように店内の席には目も向けず、皆外に座りたがる。まあ、気持ちは分からなくもない。私もこんな風に外に座るのが好きだ。確かに、もたもたしていたら再び寒い冬がやって来てしまうから、今のうちに屋外を楽しんでおく方が良い。少しでも屋外の生活を楽しみたくて、と言った友人の言葉を思い出して私も同類であると頷いた。

コメント

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2009/06/09 (Tue) 19:01 | # | | 編集
No title

鍵コメさん、それは残念ながら私ではありませんでした。その時間帯に私は眠い目をこすりながら仕事をしていたんですよ。でも、多分どこかですれ違っていると思うし、何時かどこかでばったり会うこともあるのではないかと予感します。今回鍵コメさんの人物像ヒントを得ましたので見かけたら声を掛けることにしますね。でも、仰るとおり声を掛けるって簡単そうで案外勇気が要る・・・全く同感ですよ。

2009/06/09 (Tue) 22:05 | yspringmind #79D/WHSg | URL | 編集
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2009/06/10 (Wed) 20:56 | # | | 編集
No title

非公開コメントを残した方のことを鍵コメ(鍵つきコメント)さんと一般的に呼んでいます。なので、あなたがどなたかは勿論わかった上で鍵コメさんと呼んでいる訳なんですよ。ご心配なく。

2009/06/11 (Thu) 18:33 | yspringmind #79D/WHSg | URL | 編集
No title

そうなのですか、知りませんでした。失礼しました。やはり私は初心者ですね・・・勉強になりました。人生、まだまだです。ついでに、まだボローニャの街は表通りしか歩けません・・・頑張ります。

2009/06/11 (Thu) 18:42 | Via Valdossola #79D/WHSg | URL | 編集
No title

Via Valdossolaさん、私も以前は鍵コメさんとは鍵コメさんという名前の人だと思っていたのでお気持ちよく解かります。皆、そうやって少しづつ物事を知っていくのです。しかしそんなことは知らなくても人生にはあまり関係ないのでご安心ください。私の人生にも全く差し支えありませんでしたから保障付です。ボローニャの町に慣れてきたら是非路地に足を踏み込んでみてください。ボローニャの面白さは路地だと私は思うからです。勿論明るい時間が良いです。私だって暗い時間には路地をひとりで歩くなんてことはしませんよ。

2009/06/11 (Thu) 21:38 | yspringmind #79D/WHSg | URL | 編集

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