良い季節にさよなら

今朝、通勤ロードの途中で、はらはらと樹の葉が落ちていくのを何度も見た。黄色い葉あり、茶色の葉あり。風もないのに落ちていく様を見ていると、そういえばもう10月中旬なのだ、と気が付かされる。先週の良い気候が今週も続くと予報されていた。特に昨日今日は快晴で、ボローニャは25度に上がると言われていた分だけ、一向に晴れ渡らぬ空、上がりきらぬ気温にじれったさを感じ、そしてがっかりした。がっかり、と言うよりは肩すかしされたと言うのがぴったりくる。予報を鵜呑みにして出掛けたので随分涼しい思いをした。別に半袖を着ていた訳ではない。コットンの縄網模様のセーターを着ていたが、何しろざっくり編んであるので風通しがとても良いのだ。鵜呑みにしたのが悪い、予報というのは予報であって外れることもあるのだよ。そう周囲に戒められながら、肩すかしされたという他にも、これで本当に良い季節とお別れという現実を目の当たりにして淋しく思った。夏は暑くて困ったものだが、あの明るさは人々の心をさり気なく明るくしてくれる、かけがいのない季節である。さあ、これで本当に来年まで良い季節にさよなら。そんなことを思いながら、何度も窓の外を見て溜息をついた。今、ボローニャの郊外の町や村は祭りが盛んだ。主に食べ物の祭りであり、たとえば栗だとか、蜂蜜だとか、ポルチーニ茸だとか、タルトゥーフォだとか。日曜日の午後、私は家を抜け出して近くの村scascoliに足を運んだ。栗祭りだ。ここイタリア小アルプスの界隈は栗の生産が盛んだから、この時期になると栗祭りがあっちでもこっちでも開かれる。地元の人たちの小さな楽しみであり、近郊の町に暮らす人達や通り掛かりの人達の楽しみでもある。小さな村の中心に幾つもの屋台が置かれていた。このあたりの特産物のワインや蜂蜜も売られていた。ひとつ賑わっている屋台を見つけた。覗いてみたら村のシニョーラたちが腕を振るって作った菓子が並んでいた。中でも飛ぶように売れていたのは林檎のトルタ。売り切れ寸前のところをひとつ確保して齧り付くと、ふんわり昔の味がした。白い小麦粉の代わりに栗を挽いた粉を使った甘すぎない素朴な菓子だった。坂道を下っていくと原っぱがあった。子供たちが沢山いた。皆一心に眺めている。目線を追ってみると向こう側に何頭もの馬たち。私が馬に乗れるかどうかは別として、馬を見るのは大好きだ。利口そうな顔をしていた。優しそうな目をしていた。飼い主の言葉に耳を傾けながら行儀の良い馬たち。今日、窓辺に座ってすっきりしない空の色を恨めしそうに眺めながらそんなことを思っていた。そして思い出した。毎年栗祭りが終わると本当の秋がやってくるということを。

コメント

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こんにちは♪
タルトゥーフォって初めて聞きました。 どんなものですか?

栗祭り、いいですね~。 今年も、そろそろモンブランを作る季節が
やってきたな、と思うのですが、市場に行ってもまだ栗の姿は
ありません。 カリフォルニアにはいつお目見えするのでしょう?

ところで、我が家の近くにワイナリーは残念ながら聞いたことありません。 サンタバーバラまで行くとあるみたいですけどね。 映画で
あったみたいに。 でも、いつか遊びに来てくださいね!
その時までに私たち夫婦がワイン&チーズOKになっていると
よいのですが。(笑)

でも、ワイナリーだったら、先日私が行ってきた、カナダの友人の
ワイナリーが一押しです! 近いうちにB&Bを作るそうなので
是非行ってみてください♪

2008/10/15 (Wed) 02:21 | ako_bishoku #79D/WHSg | URL | 編集
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akoさん、こんにちは。タルトゥーフォとはつまりトリュフのことなのです。私はあまりタルトゥーフォに大きな魅力を感じなくてもっぱらポルチーノ派なのですが、akoさんはどうですか。どちらにしても高価ななかなか手の出ないものですね。
そうそうモンブラン。昨年ブログで見せてもらっていいなー、私も食べたーい、と思ったものです。イタリアにはあまり繊細な味のモンブランは見かけませんから、カリフォルニアへ行ったらakoさんに作ってもらおう!と思ったけど、秋冬じゃなければ駄目ですよね?確かにサンタバーバラのワイナリーの映画、ありましたね。あの辺りも興味ありますが、akoさんのお友達のワイナリーをもすごく興味があるんです。近いうちにB&Bを作るって本当?それじゃ、一度は訪ねてみよう!ワインも大そう美味しいそうだし!

2008/10/15 (Wed) 16:28 | yspringmind #79D/WHSg | URL | 編集
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なるほど、トリュフなのですね。 実は、私もそこまでトリュフ、好き
ではありません。 フレンチレストランで働いたいた頃よく使っていた
のですが、本物はまだしも、トリュフオイルときたら、逆に臭いと
思ってしまいました・・・。 ポルチーニの方が美味しいですね!
あとは、ミシガンで春に出るモレルというきのこも美味でした♪
やっぱり高価なんですけどね。(笑)

友達のB&B、すぐにというわけにはいかないでしょうけど、完成
したら連絡しますね♪ 是非行ってあげてください。

2008/10/15 (Wed) 16:45 | ako_bishoku #79D/WHSg | URL | 編集
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わ~、まるで昔住んでたコロラドはデンバーの光景かと思いました~。
私も馬をみるのは好きです。でも乗れません。。。人生でこんな背の高い動物にのったのは、馬に1回(軽井沢)、そしてラクダに一回(エジプト)以上!娘は乗馬をやってます。落とされないかいつも心配なんだけど、とにとにかくみんなより背がたかくなれるから気持ちいいんだって!
栗祭、いいな~、私も行きたいです。ほくほくのクリ、あつあつって食べるのがいいのよね~。

2008/10/15 (Wed) 19:14 | ogosyu #79D/WHSg | URL | 編集
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akoさん、随分前にアメリカ映画の中でイタリアの白トリュフのことを取り上げられてから、それを求めてこの国にやって来る人達が多いみたいです。確かにフィレンツェにはトリュフで有名なレストランもあるようです。でも、あれって何だか匂いも味もちょっと臭い・・・様な気がします。akoさんの同意を得ることが出来てとても嬉しい。お友達のワイナリーのサイトがあったら教えてください。あれ?もしかして前の日記に書いてありましたっけ?前の日記を再度訪問してみます。

2008/10/16 (Thu) 12:11 | yspringmind #79D/WHSg | URL | 編集
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ogosyuさん、成る程、デンバーの光景みたいですね、といっても私はデンバーを訪れたことはないのであくまでも想像なのですが。そのデンバーの光景は家から車で僅か15分のところにあります。私、田舎に住んでいるんですよー。
娘さんは乗馬をしますか。それはいい。子供の頃に色んなことを体験するチャンスがあるのは素晴らしいことですね。そのうち自分の馬が欲しいなんていうかもしれませんよ。私は馬に乗ったことがありますが(随分前のことですけど)、確かに高くて気持ちが良いです。でも馬はちっとも私の言うこと聞いてくれなくて、全然歩かないと思えば急にスキップのように走り出して、ちょっと怖かったのが本心です。多分何度も乗り続ければ乗る側も上手くなって馬の信頼も得られるのかもしれないですね。今度馬に乗りに行ってみようかなあ。

2008/10/16 (Thu) 12:18 | yspringmind #79D/WHSg | URL | 編集

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