戻ってきた寒さ

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戻ってきた寒さ。皮肉なものだ。風邪で寝込んでいた10日間はあれほど春めいて暖かかったと言うのに、いつもの生活に戻った途端に寒さが戻った。窓越しに眺めたあの陽気な気候が夢だったかのよう。それなりに温かい装いで家を出たが、帰り道は寒くてジャケットの襟を立てて歩かねばならなかった。話によれば明日は更に冷えるらしい。やっと10度に上がる程度の一日とのことだから、もう4月だけれど、3月に来ていたジャケット着るのが良さそうだ。季節が行ったり来たり。春とはそういうものなのだから仕方がない。

ボローニャ旧市街の中心に建つ2本の塔。傾きが著しくなり今後の対策も含めて研究する必要ありと、塔の下の道が通行止めになって久しい。1年くらいのことかと思っていたら、10年単位の話らしい。先日バスに乗り込んできた乗客に運転手が話しているのを聞いて、自分の耳を疑った。え、10年ですって? と大きな声を上げたのは私ではない。私の横に立っていた女性だ。察するに彼女も私同様、通行止めによる路線変更に手を焼いている人らしい。私はと言えば路線変更にうんざりして、バスが大きく迂回する手前の停留所で降りて、塔の下までひたすら歩く手段を選んだ。歩く距離はバスの停留所にして3つ。それほど大変ではない。時間の短縮と健康の為と思えばいいだけ。それで塔の下だけど、歩いていたら気が付いた、燕の存在。塔の下がこんなになっているにもかかわらず、燕たちはこの春も塔に巣を作った。空高くすいすいと飛び交う燕たちを眺めるために足を止める人が多い。ああ、そんな季節になったんだね、などと言いながら。燕が飛び交う季節。もう少ししたら今年生まれた子燕たちも飛行デビューする筈で、その姿を見かけるようになったら初夏の徴。
塔と言えば、相棒の知人が旧市街の塔にレストランを開けるそうだ。今度の日曜日のオープニングに招待されたと、相棒に行こう行こうと誘われていた。塔のレストランなんて面白そうだからと私もその気になっていたけれど、咳が治らないこと、体力が今ひとつなことで行くのを断念した。そして相棒にしても母親の具合が宜しくない。楽しみにしていたから相棒は残念がったけど、こういう時は仕方がないのだ。急ぐことはない、気が向いた時に行ける場所なのだから。例えば結婚記念日や誕生日に。それとも週末のカジュアルな昼食に。

家の周りがいい感じだ。栃ノ木もアカシアの樹も花を咲かせ、菩提樹の樹は新緑に萌え、1年で一番美しい季節到来。昔見たイギリス映画の美しい場面と重なる。外国にはこうした美しい情景が存在するのかと、映画を観ながら思ったのは私が12歳になったばかりの頃だった。あの頃外国に行くなんて考えたこともなかったのに、ああ、人生とは本当に何が起こるか分からない。




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すぷーん

そちらもですか! 此方も全く先週の日々から急転換です
昨日はオリーヴ色の長いダウンを着て、マフラーだけは
新調の赤にして気持ちをあげましたよ 
開店お祝いの機会のことは残念ですが 馴染のお店が増えるって素敵です 
気候のよくなるこれから外へお食事にでかけるのは楽しみですね 
美しい街に住んでいる幸運に乾杯し、少しの間だけお体をおいとい下さいね 
  • URL
  • 2024/04/19 15:01
  • Edit

yspringmind

すぷーんさん、こんにちは。ヨーロッパじゅうの話なんでしょうね、この寒さの戻り。今朝はたったの5度で、ストーブをつけなければなりませんでした。勿論セーターを着て、そして冬の終わり、春の始まりに着る暖かめのショートコートを着て家を出ました。着込みすぎかなあ、なんて思いましたが、いいえ、もっと着込んでも良かったほどでした。重苦しい装いでしたので、私もオレンジ色のシルクのスカーフを首に巻いて。あはは、考えることが同じでしたね。
塔のレストランなんていい感じですから、そのうち何かの理由を作って行ってみようと思います。今からとても楽しみです。
  • URL
  • 2024/04/19 21:27

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