カフェに行こう

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思うに、近年の私は好きな街、つまり少なくとも一度は足を運んだことのある、歩き慣れた気に入りの街にばかり行っている。別に悪いことじゃない。好きな場所には幾度足を運んでも飽きることはないのだから。だから、そういう点から言うとオスロは刺激的で、私の感性を大いに揺さぶった。初めての街。数日前まで居たリスボンや私が暮らすボローニャとは、似ても似つかぬオスロの街。機能的で合理的。空気ひとつにしても磨がれたような感じがしたのは気のせいだっただろうか。友人の話によれば、ノルウェーという国の人口の多くがオスロの街に集中しているのだそうだ。広い国土の多くが厳しい気候と共存していて、住むのに適していないということなのかもしれない。ノルウェーという国は福祉制度が進んだ国で豊かな国といった印象があるが、北海で石油が発見されてからは経済成長が著しいとのことである。ただし、同時に自然環境破壊、景観破壊の問題も抱えて居るらしく、一方的に喜ぶことはできないそうだ。其れもこれも友人からの情報。物事というのは一方から聞いて鵜呑みにするものではないと思うから、きちんと調べて理解することが必要だろう。今の私はこの国の情報や知識のかけらも持ち合わせていない。

ところでオスロと言う街はカッフェが面白いらしい。街を歩くと驚くほど沢山のカフェが存在して、外から眺めるだけでも楽しくなる。ただしこの街ではチェーン店の類のカフェが多いらしいから、ボローニャのバールとは類が違う。ボローニャではチェーン店のバールとカフェは存在せず、店ごとに味も雰囲気も異なるのである。ツバメのマークのカフェ。日本にもあるそうだ。何しろツバメが好きな私だ。ツバメのマークに誘われて友人と入ってみたら、なかなか居心地が良い。この街に暮らしていたら、こうしたカフェを訪ね歩くのが楽しいだろう、そんなことを思いながらカフェのテラス席に腰を下ろした。実を言えば店内の窓際に備え付けられたカウンター席に座りたかったのだが、椅子が高すぎて座ることが出来なかったのである。此の高さは、ノルウェー人を基準に作られたに違いない。イタリアにもこうした椅子はあるけれど、こんなに高くはあるまい。後ろ髪をひかれるような思いで、若しくは一瞬の敗北感を感じながら、空いているテラス席に腰を下ろしたという訳だ。欧羅巴の人達は寒い日もテラス席が好きだ。ボローニャでも、冬の晴れた日にテラス席に座る人達が居る。勿論、暖房が設置されている訳だけど、何もこんなに寒い日に外の席に座らなくてもよかろうに、と横を通り過ぎながら思うのだ。しかし、こうして座ってみると分かるような気がした。特に北欧羅巴のように凍り付くような冬が長い辺りでは、外に座るチャンスがあれば逃す手はない、幾ら空気は冷えていても空がこんなに明るいのだから、と言ったところなのだろう。何でも物事は自分の価値観だけで考えるものではない、と異なる文化を持つ国を訪れる度に教えて貰うのだ。だから旅は楽しい。

20度に満たないオスロの8月。歩いても歩いても汗を掻くことがない。ここ数年暑さが苦手になった私向けの街なのかもしれない。




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