ああ、お洒落と言うのは

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街はサルディで沸き立っている。と言ってもサルディが始まった土曜日から2週間ほど経つから、賑わいは落ち着き始めていると言ってよいかもしれない。私に関していえば、今年に限ってはサルディよりも休暇だから、ショーウィンドウを眺めて歩く程度である。いや、本当のことを言えば、サルディが正式に始まる前に店から内緒で声が掛ったため、欲しかったものや必要だったものは既に安く手に入れているのだ。私はあまり冒険をしない派。シンプルでキチンとしている感じのものが好きだ。クローゼットの中を覘けばよく分かる。堅実と言えば堅実。ツマラナイと言えば実にツマラナイ。冒険をしてみようかと思って手に取っても、それが実現することは、あまりない。

先日、旧市街にある大きい郵便局の前の広場でバスを下車して、用事を済ませてから少し散策したところ、ある店のウィンドウで釘付けになった。此の店は何時からあるだろうか。昨年か一昨年に店を開けて、それから私は気になってならない。私好みのスタンダード物はあまり置いていなくて、それよりも色にしても形にしても着こなしは勿論のこと、ことごとく私の習慣に反したものが置かれているらしい。それだからなのか、気になってならない。冬もそうだったが、この夏もそうだ。とても心を惹かれた。店の中には常連客なのか、店の人と談笑しながら試着をする人達で賑わっていた。お洒落と言うのは面白いもので、衣類が良ければ素敵なわけではない。それを着こなす技みたいなものが必要で、それを着こなす雰囲気みたいなものも必要だ。初めに目に入ったのはジャケットに着けた大振りのアクセサリー。花のモチーフなのだろうか、華やかで、こんなものが似合う女性になりたいと思った。その次はジャケットの下のスパンコールの上下。上下は無理としても、トップだけでも細身でシンプルなパンツと踵の高い靴に合わせて着たら、格好よさそうだと思った。そんなことを想像したが、結局私に手が出せそうなのは奥にあるシンプルな、柔らかい素材のシャツだろうか。長いことウィンドウを眺めていたら、近くで通行人にコインを求めていた外国人男性が近寄ってきた。何時も其処に居る人だ。コインが欲しいのかと思えばそうではないらしく、横に並んでウィンドウを眺めながら、癖のあるアクセントでBella(美しい)と言った。彼にもこのウィンドウの美しさが分かるらしい。結局彼は私にコインを求めることなく、通行人にコインを求める為に定位置に戻っていった。私の楽しい時間を煩わすことがなかった礼と言っては何だけど、彼が片手に持った帽子の中に自らコインを入れた私は変わり者だったかもしれない。

今日は足元をさんざん薮蚊に刺された。足首がむき出しになる丈のパンツにモカシンを素足で履くと、こういうことになる。此れはいけない。対策だ、と言うことで今夜はトロペア産の赤い玉葱とツナを和えたものを山盛り食べた。オーストリアなどでよく食べる、もっちりしたパンにのせて食べると飛び切り美味しい。その上、トロペア産の玉葱を食べると薮蚊が寄ってこなくなる、とのことだ。これで大丈夫。明日は薮蚊も何の其の。しかし玉葱臭いらしく、猫も近寄ってこない、そんな玉葱臭い晩。




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Comment

高兄

yspringmindさん、こんにちは

ああ、夏のSALDI

そんなシーズンですね^^

女性は、特に、心浮き立つ季節

京都の市民も、心浮き立つ季節

祇園祭の、真っ只中です^^

yspringmind

高兄さん、こんにちは。イタリアのサルディはいいですよ。何しろ昨日まで定価だったものが3割から5割引きなんですから。ですからその前のひと月は店の中は客ひとり居なくて。心浮き立ちますよ。
京都市民の心の浮き立ちは勿論祇園祭、ですね!
  • URL
  • 2019/07/20 17:01

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