広場にて

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夜がやって来るのが早い季節。毎年のことながら、この時期の日没時間の早いことに驚く。だから寄り道をするのが妙に億劫。まっすぐ家に帰りたくなるのは私だけではないに違いない。そんな中、仕事帰りに旧市街へ行ったのは、まっすぐ帰るバスが来なかったからだ。寒いから、兎に角バスに乗るのが得策、と予定外のバスに乗りこんで旧市街へ行ったという訳である。まだクリスマスの飾りつけのない広場は素朴に美しく、中世に引き戻されるような感が漂っていた。少しすれば何処もかしこもがクリスマスに向けてライトアップされる、その前に此処にやってこれたことを嬉しく思った。
この近くに友人の、そのまた友人が住んでいた。懐の温かい父親が、娘の願いで旧市街のど真ん中の一番上の階にアパートメントを買ってくれたのだと言っていた。もう23年も前のことで彼女の名前すら覚えていないけれど、あの家の作り、窓からの眺めは今だって覚えている。彼女は今もあの家に居るだろうか。こんな美しい場所に自分の住み家を持つなんて、私には夢のまた夢。あの日彼女のところに集まっていた誰もが同じようなことを言っていたけれど。
夏の間は華やかな喋り声が溢れていた広場も、今はまるで息を潜めているかのように静か。晩秋。それとも初秋。今頃の時期を何と呼べばよいのか、随分年を重ねたというのに未だに分からない。多分来年の私にも分からないに違いない。




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micio

こんにちは、yspringmindさん。
ここはサント・ステファノ教会の前の広場ですよね。
短い滞在でしたが、この教会は気持ちがとても落ち着いて居心地が良かったのでよく覚えています。
また訪れようと思っています。
  • URL
  • 2018/11/28 10:49
  • Edit

yspringmind

micioさん、こんにちは。そうです、此処はサント・ステファノ教会の前の広場ですよ。私はこの場所にちょっとした思い出と思い入れがあって、少し時間があると此処に来ます。何をするでもないのですが。”気持ちがとても落ち着いて居心地が良い場所”ということでしょうか。
  • URL
  • 2018/11/28 20:54

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