姉との時間

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姉と歩く日本橋、そして銀座。思えば私達ふたりは10代から20代の頃、この辺りに多く足を運んだものだった。理由は恐らく父や母の好みで、それが私達にも伝染したに違いなく、ふたりだけでもこの辺りをよく歩いた。銀座は2年おきに足を運んでいるからそれほどでもないが、日本橋あたりは実に久しぶりだったから、様変わりしたのには驚きだった。変わっていないのは日本橋三越入り口前にある二頭の大きなライオン。そして道をまたで向こう側にある蕎麦屋。そしてその近くにある小さな料理屋。それ以外はピカピカの建物が立ち並び、もう昔の面影を見つけることができなかった。銀座の、大通りから少し中に入った界隈にあった帽子店。勿論、もうなかった。母と姉と私が好んで帽子を探しに行った店。無くなっていても少しも不思議ではないが、ほんの少し残念だった。木村屋の上階で食事をするのが好きだった母は、よく私達を食事に連れて行ったものだけど、外出が難儀なくらい歳をとり、もう其処で食事をすることはない。お洒落をして出かけるのが好きだった母が、もう外出しなくなったことを仕方がないことと思う反面、いつまでも気丈に、外へ外へと気持ちを向けていて欲しかった、というのが私の本音。でも、そういうこともすべてひっくるめて、昔の思い出の箱の中に収めておこうと思う。お洒落をして外に出掛けることはなくなったけれど、母が元気でいてくれれば、それで十分、そう思うことにしたのだ。

久しぶりに姉と肩を並べて歩き、私達の共有している思い出がなんと多いことかと思った。姉妹だから当然と人は言うだろうか。いいや。姉を追って歩いてばかりいた私だ。出来の良い姉と比べられてばかりいたけれど、私はそれを嫌だと思ったことはない。自慢の姉。お手本の姉。でも、どんなに頑張っても同じラインになんて立つことができなくて、だからせめて一緒に居たかった。姉との思い出は他の誰よりも多いのはそんなことが理由だ。私はやはりいつまで経っても出来の悪い、とんまで間抜けな妹。それでいい。今はそんな風に思っている。




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Comment

キャットラヴァー

まあ、日本に戻られていたのですね。あれから、もう2年の月日が流れていたとは。
浅草のおせんべいの写真が大好きで、今でも覚えています。そう、あれから、もう2年。早すぎます(笑)
銀座は、オムレツが美味しいレストランがあった記憶があります。名前を思い出すことができない。
どうか、ご家族と楽しい時間をお過ごしください。私は、今週末にボストンへ行ってきます。
  • URL
  • 2018/08/14 17:32
  • Edit

高兄

yspringmindさん、お帰りなさいませ^^

御家族と過ごされる日本

なんと、素晴らしい事でしょう^^

日本の暑さまでが、恋しいのではありませんか?

yspringmindの、DNAが嬉々と脈打つでしょうね^^

ぜひ、次回は

京都にも、お立ち寄りくださいませ^^


yspringmind

キャットラヴァーさん、こんにちは。二年ぶりの日本は、何が変わっているのでもないのに、記憶が退化したのか、何もかもが珍しいです。今回も浅草、行きたいと思います。おせんべいの写真は、私の気に入りでもあるのですよ。
連日の美味しい食事。日本は美味しいものが一杯!残り一週間しかありません。焦ります。
  • URL
  • 2018/08/17 15:29

yspringmind

高兄さん、ただいま。家族とは素晴らしいものですね。そして日本もまた素晴らしいです。ということに日本を出てから気づきました。日本の暑さは厳しいけれど、それでも外を嬉々として歩き回るのですから、大したものです。私の夢はいつか春か秋に日本に帰省することです。其れが叶った日には、必ず、京都に参りますので、その時には散策のおつきあいお願いしますよ。
  • URL
  • 2018/08/17 15:42

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