月曜日の夕立

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夕方、雨に降られた。なんだってこう、帰り道に雨ばかり降られる。昼間に降ったって良いようなものの、と思ったところで思いだした。そういう季節なのだ。夕立。ちょっと素敵な響きが含まれている。


棚から抜き取った本の間から、ひらりと落ちた写真。写っていたのは、私と相棒、そして私達と仲の良かった友人ふたり。私達は開いた口が塞がらぬほど若かった。この写真は覚えている。アメリカに暮らしていた頃の写真だ。7月初旬の夕方、仕事帰りに友人を連れてチャイナタウンへ行った。生きた大きな蟹を4匹購入した。トラムに乗って家に帰る間、大きな紙袋の中に詰め込まれた蟹がごそごそ動いて気持ち悪かった。家に帰るなり私達は大鍋ふたつに水をたっぷり入れると火に掛けて、沸騰した鍋に蟹を2匹づついれて茹でたのだ。茹であがる頃には相棒がもう一人の友人を伴って帰ってきて、冷えたスパークリングワインと茹でたての蟹の夕食を楽しんだ。楽しんだとは言うが、食べている間は誰もが蟹を食べることに夢中で誰一人喋らない。ねえ、みんな、もっと話そうよ、と誰かが言うと一瞬お喋りに華が咲くが、気付くと再び無口になっていて、また誰かが促すのだ。もっとお喋りしようよ、と。夕食の後、月が美しかったから、本当は登ってはいけない屋根に上って月を眺めた。あれは満月だった筈だ。屋根に上って月を眺めるなんて、と口々に言いながら、重みで屋根に穴が開きやしないかと不安になったりしたものだ。あの夕食会は、相棒と私の結婚を祝ってのものだった。6月末に結婚したが、都合がつかずに食事会に来ることが出来なかったふたりの友人を家によんでの、内々の祝い事だった。それにしては随分と簡単な食事だったけれど、楽しくて美しい晩で、25年経った今でもよく覚えている。その写真が今頃出てくるなんて。私は拾い上げた写真を胸に抱いて、何か意味があるのだろうかと思い巡らせてみたけれど、何か特別なことはひとつも思いつかなかった。もう友人達とはかれこれ15年くらい会っていない。それぞれが、それぞれの道に進んでいる。元気ならばまた何時か会えるさと思うけれど、あまり遅くなり過ぎぬうちに会いに行きたいと思っている。

近所の青果店で桃を購入した。まだ早過ぎるのではないかと案じていたが、いやいや、とても甘くて美味。今年も桃の季節がやって来たのだなあ、とちょっと感動。




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