古いボローニャ

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雨が降った。本格的な雨で、すっかり濡れた草木が喜んでいるように見えた。勿論それは、その程度の雨だったからだ。リグーリア、トスカーナ州は凄い雨で朝から繰り返し報道している。こうした自然相手の災害はお手上げだ。自然相手では到底人間は勝てない、と思う。そのために人間は備えたり対策を立てたりするわけだけど。それにしたって、雨が降ったせいで今日は気温があまり上がらなかった。最高気温23度ともなれば、夏は確実に終わったと思っていいかもしれない。それとももう一度やって来るのだろうか、ちょっと歩くと額に玉のような汗をかくような暑い日が。

私が歩く旧市街の範囲は広いようで広くない。さして広くない旧市街なのに。長く住んでいるうちにその範囲も徐々に広まったにしても、しかしまだ歩いていない場所もあるという訳だ。この秋は歩くことを楽しもうと思っているから、そうした未踏の地をじっくり確認するようにして歩いてみたいと思う。
私がボローニャに暮らし始めた頃、私の行動範囲はほんの一握りだった。何しろ少し歩くと道の名前が変わってしまうから、地図を持っていてもしばしば迷った。私が住んでいたアメリカの海の街は、何処まで行っても道の名前が同じだったから、たとえ道に迷っても何とかなるふしがあった。ボローニャではそうはいかなかった。道の名前が星の数ほど存在して、道の名前が分かったとしても其れが何処にあるのか分からず困ったものだ。そんなこともあって、私の旧市街散策が始まったのだと思う。散策というよりは探検だったかもしれない。この街は私にとっては未知で、発見することが山ほどあった。その散策には寄り道という特典もついていて、バールやカフェに吸い込まれたり、素敵な店のウィンドウショッピングを楽しんだり。そんな風だったから、話をしていたイタリア人たちから、君はよくボローニャのことを知っているなあ、などと言われたものだ。何処にどんなバールが、カフェが、店が在るかをよく知っていたから。ところがそうしたバールやカフェ、その他の店がここ数年相次いで商売を閉じてしまった。次の世代に交代と思えばよいのかもしれないけれど、長く通った店や、長年憧れながらウィンドウを眺めていた店が姿を消すのは、やはり寂しいことに違いない。旧市街のマッジョーレ広場に面した鞄と傘の店は創業1860年だそうだ。店が素晴らしく繁盛しているかと言えばそうでもないけれど、しかし閉店の噂のひとつもたたずに、この一等地に店を構え続けているということは、恐らく常連客や贔屓の客が居るのだろう。それとも古くからある店という風格で、案外旅行者が立ち寄るのかもしれない。どちらにしても、何時までも此処に店を構え続けて貰いたいと思う。古い街ボローニャに古い店が無くならないように、頑張ってほしいと思う。

明日も雨だろうか。穏やかな雨であることを願いながら、眠りにつくことにしよう。




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コメント

こんにちは、yspringmindさん。
そんなに通りの名前があるんですね。
そこを探検できるって、勇気がありますね。
立ち寄る店がたくさんあるのは楽しそうですね。

2017/09/11 (Mon) 14:19 | つばめ #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

つばめさん、こんにちは。道の名前、限りなくあります。旧市街で未だに知らない道の名前もあります。ボローニャは遅い夕方や夜を除けば、旧市街のどこだって独り歩きできるほど安全、と私は信じています。勿論よろしくない人は何処にでも存在するので、気を付ける必要がありますけれど。だから勇気は必要ないのですよ。必要なのは体力。近頃体力低下のため、散策はすぐに終了となりますから。

2017/09/11 (Mon) 22:31 | yspringmind #- | URL | 編集
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2017/09/16 (Sat) 13:32 | # | | 編集
Re: No title

鍵コメさん、こんにちは。このところ少々忙しくて、更新できませんでした。大丈夫。元気ですよ。と言いながら、ちょっと風邪を引いてしまいましたけど。ふふふ。

2017/09/16 (Sat) 19:34 | yspringmind #- | URL | 編集

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