Mille Migliaの頃

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今週も駆け足の一週間。でも、駆け足で土曜日を迎えることが出来たのは幸いだったと言えよう。何しろ心待ちにしていたのだから。今年の春は天候不順。何時まで経っても安定しない。雨が降り、気温は下がる。5月になってもトレンチコートが必要だったり、室内でも暖かくしていなければならない5月は初めてで、そんなことをしているうちに素敵な5月が終わってしまうと内心やきもきしていたところ、ようやく初夏のような素敵な天気になった。昼間の気温が26度は理想的である。暑くもなければ寒くもない。薄着で過ごせるのはなんて嬉しいことか。勿論外を行き交う人々の中には、早くも夏のように肩や背中を出した装いの人もいるから、世の中には26度を暑いと感じる人も沢山いるのかもしれない。

天気が良くなったら、したい事があった。テラスの手入れである。金木犀は新芽を出した。ジャスミンは枝を自由気ままに伸ばして、アマリリスとゼラニウムは何の手入れもしなかったのに美しい花を咲かせた。植物の手入れをして、テラスの床をピカピカに磨いて、日除けの屋根をもう少し先まで延ばして、椅子と小さなテーブルを清めたら完了。これで夕方の食前酒や食後のジェラートを楽しむ準備が出来た、と喜んでいたら、爆音が聞こえた。近所の家と家の間から遠目に通りの様子を伺うと、何台ものクラシックカーが通り過ぎるのが見えた。そう言えば相棒が言っていた。今日の夕方はMille Miglia (ミッレ ミリア)だと。
Mille Migliaは1927年に始まった車のレースだ。途中、3年ほどレースが行われなかった年があったらしいが、再びそれが行われるようになって今に至る。昔は本当にレースだったらしいが、今はブレーシアとローマを往復しながら道行く人々の目を楽しませる、車に拘りのある人々の愛車の行進、と呼ぶのが相応しい。どれも良く手入れされていて、ピカピカに磨きこまれている。運転している車の主の装いにも拘りがあるのがよく分かる。相棒の話によれば、70年代後半から1957年以前に作られた車しか参加できなくなったそうだが、私が見る限りそれ以降に作られた車も参加しているように窺える。もしかしたら、また規則が変わったのかもしれない。何しろイタリアは、規則に止まらず国の法律も頻繁に変わるから。それとも、素人の私にはそんな風に見えるだけで、案外時代ものなのかもしれない。うちのテラスから遠目に見える通りはトスカーナ州からボローニャへと続く道である。昔、高速道路などが存在しなかった時代には、この通りがトスカーナとボローニャを繋ぐ唯一の道だったらしい。Mille Migliaの参加車はフィレンツェからピアノーロを通ってボローニャへと走る。きっと旧市街では美しい車たちが散歩をしている人々の目を釘付けにしていることだろう。そうか、もうそんな季節になったのか、と感動する。Mille Migliaを見ると、良い季節になったことを感じるのは、私だけではないだろう。

冬の靴は丹念に磨いて、箱に収めて棚にしまった。靴のクローゼットには軽快な靴を並べてみた。衣類も冬物はすっかり片付け、薄い布地の物を出した。準備万端。薄手のブラウスや襟ぐりの空いたコットンのセーターを身に着けるのも、軽快なジャケットを羽織るのも、素の足首が出るパンツを履くのも素足でモカシンシューズを履くのも。今年は少々出遅れたけれど、遅すぎることなどある筈が無い。思い存分楽しめるように気をつけるのは、健康。元気ならばどんなことだって可能なのだ。




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コメント

こんにちは。
ほんとうにいい季節ですね。
テレビで見たことあります。

2016/05/22 (Sun) 16:36 | つばめ #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

つばめさん、こんにちは。全くご機嫌な季節です。窓を開け放つことが出来る季節は、気持ちも解放されますね。

2016/05/22 (Sun) 22:45 | yspringmind #- | URL | 編集

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