夏を感じる

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うだるような暑さの一日。朝から蝉が盛大に鳴いていた。こんな暑い6月は久しぶりだ。私が覚えている限りでは1998年の6月と競り合う程の暑さだ。6月からこれでは先が思いやられると思うのは私だけだろうか。今からこんなで、どうしたらよいのだろうと途方に暮れてしまう。こんな日は、鰻の蒲焼などを食べたいところだが、勿論叶わぬ夢なので直ぐに掻き消さねばならぬ。仕方がないからモッツァレッラと熟れたトマトで簡単に食事を済ませることにしよう。そんな簡単なものでも、テラスに置かれた鉢からバジリコの葉を摘み取って、特上のオリーブオイルをくるりとたらせば、美味しい食事に変身だ。塩はがりがりと挽いた天然の塩がいい。そしてパンと冷えた白ワインを少し。こんな私の夕食を母が見たら仰天するに違いない。しっかり食事をとらなくてはいけないというだろう。そう言えば、先ほど私は猫に言い聞かせたばかりだった。このところの暑さで食欲低下している猫。今朝は全然食べなかった。食べないと病気になってしまうでしょう? そう言って、小さな皿に食事を乗せて猫の前に置いた。元気が一番なんだから、と付け加えて。人間も猫もおんなじだ。この暑さでは食欲が萎えてしまう。

先日、旧市街の食料品市場界隈を歩いていたらソラマメを見かけた。そらまめ、ソラマメと呼んでいるが空豆と書くそうだ。空に向かって蔓が伸びているから空豆、ほら、ジャックと豆の木の話にあるように、と私は昔から信じていたけれど、調べてみたら空に向かっているのは蔓ではなくて鞘なのだそうだ。だから空豆。この手の面白い話はもっと昔に知りたかった。それで空豆だけれど、私の好物である。子供の頃からの好物で、此れを盛り付けた小皿がテーブルに並ぶと夏を感じたものだ。大きい空豆には切り目をつけて茹でていたのは、私の母。今日は空豆があると喜んだのは姉と私。そんな思い出があるから、この時期に空豆が店先に並ぶと買わずにはいられない。味付けなど無く、茹でる時に入れる少量の塩が敢えて言えば味付けの空豆。健康的な食べ物。実に日本らしいと思い、自然の旨味を味わうことに長けた日本人であることを私は大変うれしく思う。しかしイタリアの空豆は、何故もこう小粒なのだろう。それとも日本のが大きすぎるのか。イタリア人が日本の空豆を見たら、何故もこう大きいのだろうと頭をひねるのかもしれない。

それにしても6月。小学校は夏休みに入り、朝の通勤の時の交通量が随分減った。そのうち学校という学校が休みに入ると、やっと大人に順番が回ってくる。あと2か月の辛抱。そろそろ夏休みの計画でも立てはじめることにしよう。


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コメント

こんにちは、yspringmindさん。
空豆。おいしいですね。
ぷっくりとしていて。
写真の桃、美味しそう。
平たいですね。
みんな、半袖ですね。

2015/06/08 (Mon) 14:05 | つばめ #- | URL | 編集
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2015/06/08 (Mon) 16:56 | # | | 編集
そらまめ

イタリアの元気の良い野菜たちが満杯になって並んでいますね。
そう ソラマメ ヨーロッパの野菜は日本のものに比べると一般的に大きいのに 何故 ゾラ豆は小さいんでしょうかね?鞘を手で押してみて確認して買わないと ずいぶん残念な大きさのものばかりになってしまいますね。私も ただゆでただけの 翡翠色のソラマメ。大好きです。夏野菜 美味しいですね。

2015/06/09 (Tue) 15:01 | kimilon #036/uE16 | URL | 編集
Re: タイトルなし

つばめさん、こんにちは。空豆は本当に美味しい。シンプルに茹でるだけで本当に美味しいです。
平たい桃がここ数年で回っています。とても甘いんですよ。私はこれを12年前にアメリカの市場で見たけれど、ヨーロッパではここ数年のこと何ですよ。
暑くて大変です。

2015/06/09 (Tue) 21:46 | yspringmind #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

鍵コメさん、こんにちは。空豆のようにシンプルに茹でるだけで美味しいのが夏野菜の特徴なのかもしれませんね。S事前の旨味が詰まっています。塩は拘り始めるとキリがありません。私の母は昔から天塩をつかっていました。近年、私はポルトガルの塩を使っていましたが、それも今は在庫がなくなり、シチリアの塩を使うことが多いです。たかが塩。でも塩で料理が随分と変わってくるのが本当です。
鍵コメさん、食欲ありますね。私はこのところの暑さで少々食欲が低下していまして、ああ、でもとらやの餡蜜は食べたいかなあ、などと思いながらコメントを読みましたよ。
実は私は屏風が好きです。子供の頃、家に屏風がありました。そんなことから関心があると言う訳です。日本に帰ったら、良いものを見て目に栄養を与えなくては。

2015/06/09 (Tue) 21:55 | yspringmind #- | URL | 編集
Re: そらまめ

kimilonさん、こんにちは。今青果店の店先はさくらんぼで賑わっています。そのうち店に半分がトマトになることでしょう。何しろ種類が多くて、それもこれもトマトに拘りを持つイタリアならではのことです。空豆は大きい、というイメージをイタリアに来て覆されました。空豆は小さいのです。だからあっという間に茹だって、味がギュッと詰まっていますね。その空豆も、うっかりすると店先から直ぐに姿を消してしまうのでご用心。

2015/06/09 (Tue) 22:00 | yspringmind #- | URL | 編集
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2015/06/11 (Thu) 16:12 | # | | 編集
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2015/06/11 (Thu) 16:56 | # | | 編集

夏の市場、ドイツにはなくてとてもうらやましいです。野菜の数もすくない。そういうもので、季節を感じるわたしにはとても心細いかも。でもここにきて、夏には市場の話を、秋には紅葉の話を、きくと一緒に季節を過ごした気分になります。ドイツでそら豆、、みつかるかなぁ。。

2015/06/13 (Sat) 07:35 | inei-reisan #pNQOf01M | URL | 編集
Re: タイトルなし

鍵コメさん、こんにちは。そちらは梅雨本番なんですね。2日に一度のペースで雨が降るとは、それは梅雨に慣れている日本人とは言え、鬱々しますね。しかしこちらの日差しの強さも毎日続くと困りもので、しかもボローニャは湿度が高いときているので、早くもクタクタです。
イタリアの休暇のためのアパート探し。それは楽しいですね。休暇にしろ旅にしろ、準備するのは本当に楽しいものです。そんなところにちゃちゃが入って本当に残念ですが、そう言う人は他人が楽しむことを羨ましいので、そんなことを言ってしまうのですね。自分も楽しめば人のことを羨ましくはない筈なので、ちょっと可哀想な人なのかもしれません。ということで、そんなことは放っておいて、楽しみに向って準備をしましょう。
バーリに10年居た人がイタリア料理を教えているのですか。南イタリアは美味しいものが一杯ですから、毎回教室の日が楽しみなのではないでしょうか。

2015/06/14 (Sun) 11:41 | yspringmind #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

鍵コメさん、こんにちは。ははは。私は写真の技術も何もなく、文章を書くように思いつくままに撮るので実直そのものなのです。性格から来ると思われます。素人なので、其れで良いとしましょうか。
東京ではポルトガルの塩が手に入りますか! それはすごいですねえ。塩まで世界中の物が手に入る東京。単なる驚きをはるかに超えました。私の場合、ポルトガルの塩を切らしてしまった今は、ポルトガルまで足を延ばさなければいけないなあ、と考えていたところなのですよ。
うちにあった屏風は、恐らく母が拘って購入したものに違いないのですが、実際はやたら広い居間の、冬場の空気の流れをし切るために置かれていたように覚えています。母が独断で決めて美術商から購入してきたものは大変高価だったので、一言も相談されなかった父は怒るを超えて呆れていましたっけ。それも随分昔のことです。

2015/06/14 (Sun) 11:50 | yspringmind #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

inei-reisanさん、ドイツは野菜の数が少ないのですか。それは驚き。私は欧羅巴のどこへ行っても同じようなものが並んでいると信じ込んでいましたから。季節感に関して言えばイタリアは季節感の宝庫なのかもしれません。そしてそれに従って、人間の性格も変わるのです。ただ今、イタリア人は夏型の性格で大変明るくおおらかです。冬になるとそれはもう性格が後ろ向きになって、結構暗いのですよ。そら豆、見つかるでしょうか。

2015/06/14 (Sun) 11:53 | yspringmind #- | URL | 編集

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