楽しいことを探す

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もとよりそんな予定だったのか、それとも暑さの終わりと見込んでからなのか、隣人が休暇から戻ってきた。彼らがボローニャを発ったのは、確か7月最後の週末だった。アペニン山脈の何処かに山の家を所有しているらしい。そう言えば冬にもスキーの為に山に行くと言っていたっけ。日頃、仕事に精を出している人達だ。彼らが休暇を存分に楽しむことも忘れていないのが、私はとても嬉しい。

イタリア人の多くは年中お金のことでぶつぶつ言っている。物が高すぎるとか、こんな年金では生活できる筈が無いとか。税金が高すぎるじゃないかとか。あのうちは何だかんだ言って何時も旅行をしているじゃないか、お金のある証拠だ、とか。思うに、ぶつぶつ言うのが好きなのではないだろうかと思うことがある。それから他人と自分を比較するのが好きなのかもしれない。彼らの、一種の習慣、趣味のひとつと思えばよいけれど、私はそういうことを耳にすると、ああ、また言っているなあ、と思いながら席を立つ。確かに物価が高いけど、確かに税金22%は高すぎると思うけど、文句を言っても仕方がない。言って良くなるでもなし。其れよりも、今あるものに感謝して、もっと生活を楽しもうよ。楽しいことを探そうよ。文句を言っていると良いことも見えなくなってしまうよと思うのだけど、どうだろうか。

ところで、現在の家に暮らすようになって6週間経った。一向に片付けは終わらないが、それなりに生活できるようになった。ずっと此処に暮らしていたような気もするし、時にはこの家を初めて見に来た日に、この家が好きだけど手に入れられるだろうかと思ったあの瞬間を思い出して、この家に暮らしていることが信じられなかったり。記憶が交差して、時々訳が分からなくなる。そんなところに現れた仲間。てんとう虫だ。数日前、大窓から飛び込んできて、私の周りをぶんぶんと羽音をたてて飛び回った。そうして疲れるとぴたりと天井にくっついた。さて、あれは前の家に居たてんとう虫だろうか。と、椅子に上って観察してみたら、よく似ている。凄い、てんとう虫が遂に私の居所を見つけて、来てくれた。そう大騒ぎする私に、相棒は思いのほか冷たい。この辺りは緑が沢山あるから、てんとう虫など300も居るのさ。・・・そうだろうか。私はきっとあのてんとう虫だと思うけど。勿論、徹底的な決め手はないけれど。兎に角、新しい仲間を迎えふたりと一匹になった。そう考えると、案外楽しいものである。


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コメント

てんとう虫!来ましたか。
すごい、すごい。
ブーンと。楽しみな1ぴきですね。

写真ですが、ほんとにいろんな柱がありますね。夏の終わりを感じます。

2014/08/18 (Mon) 10:57 | つばめ #- | URL | 編集

yspringmindさん、お久しぶりですね。

この写真を見たら、無性にボローニャが恋しくなってしまいました。
ひょっとして、Piazza S. Stefanoでしょうか。
美しく幸せに満ち溢れたpiazzaだと思います。
それとも、別の場所でしょうか。

日常生活の中でささやかな楽しさに気付くと、人生の楽しさがより一層深まるような気がいたします。

2014/08/19 (Tue) 17:35 | アルプス #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

つばめさん、こんにちは。此れには私も驚きました、てんとう虫!きましたよ。定位置を見つけたらしく、テラスに続く大窓の近くの天井にぴたりと張り付いています。
この広場に面したポルティコは、本当に柱の様式が様々で見ごたえがあります。いつ見ても楽しい、そんな場所なのです。

2014/08/19 (Tue) 23:07 | yspringmind #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

アルプスさん、こんにちは。正解です、Piazza S. Stefanoですよ。此処にはいつも様々な人が集っていますが、それはやはり、アルプスさんが言うように美しく幸せに満ち溢れた場所だからなのでしょう。
不満を言い始めたらきりがありません。そんなことばかり並べているより、楽しいこと、感謝すべきことを見つけていたら、心も豊かになるのではないでしょうか。

2014/08/19 (Tue) 23:10 | yspringmind #- | URL | 編集

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