散歩と私

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週末は気分がいい。毎日が土曜日だったらばと思うけれど、しかしそれでは土曜日の有難味が無いと言うものだ。だから土曜日はやはり週に一度だけが良いようだ。いよいよ初夏の気候になって、クローゼットの中に吊るされていたトレンチコートやジャケット、それから冬物もすべて大きな紙袋に詰め込んで近所のクリーニング屋さんへ行ったらば、まだ閉店時間前というのにシャッターが下りていた。さて、どうしたものか。店主の具合が悪いのか、それともこんな素晴らしい天気だから、何処かへ遊びに行ってしまったのか。何にしても、この大荷物をもって再び家に引き返さねばならなくて、まったく残念であった。月曜日の夕方行ってみることにしよう。もう冬物やトレンチコートは一日も早くクリーニングに出してしまいたい。

旧市街へ行った。いつも下車する停留所よりふたつも早く降りたのは単なる気まぐれだった。誰か有名な人が、何事にも理由があるものだと言っていたが、それは私に限っては当てはまらないらしい。勿論理由が伴うことも多々あるが、私は案外気まぐれで、思いつきで行動することも多いのだ。それは土曜日に良くあることで、それは何の約束もない自分の為の散策だからかもしれない。それに今日は歩くのが楽しかった。いつものモカシンシューズも悪くないが、最近購入した靴が大変歩きやすかったからだ。この靴のスタイルはあまり私らしくないので随分長いこと悩んでいたが、このところ歩くのが苦手になり始めたのがきっかけで、歩くための靴の購入に至った。調子に乗って歩き過ぎて疲れてしまったが、久しぶりに気持ちの良い散歩だった。途中で最近できた小さな店で喉を潤した。知り合いのソニアが、この店はなかなかいいと言っていたのを思い出して。ミキサーで好きなものを合わせてジュースにしてくれるのである。そんなもの、家で作ればよいではないかとソニアに言った私だが、同時にこれは良いとも思ったのだ。下手なものを飲むよりは、こんなものの方が体に良い、と。店の床には様々なタイルが敷かれていた。私が以前ナポリで見たものによく似ていた。訊いてみれば南イタリアの古いお屋敷が改装する際に剥がされた古いタイルだそうだ。この店の内装はすべて自分が手掛けたのだと、眼鏡をかけた店主が胸を張った。なかなか良い趣味をしていると褒めると、彼は丁重に有難うと言った。果たして私はこの店を大そう気に入り、店主とひと言ふたこと言葉を交わし、また近いうちに来ると約束して店を出た。

歩き過ぎて足が棒のようになった。でも歩けるって幸せだ。私はこの冬酷い風邪を引いて、何日もベッドで過ごしながら散歩を懐かしんだ。週末の散歩。行く先々で人と会話すること。これらが無かったら、何と淋しいことだろうと。元気な限り私は散歩を続けよう。うん。それがいい。


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つばめ

色はばらばらだけど、きれいで元気が出るタイルですね。こんなに色んなデザインのタイルってあるんですね。ナポリからよく運ばれて来ましたね。
  • URL
  • 2014/05/25 15:17

yspringmind

つばめさん、こんにちは。イタリアにはこうした古いタイルのコレクターなる人が沢山いまして、実は私もコレクションこそないけれどタイルを見て歩くのが好きなのですが、こうした人達は情報網があって、情報を得ては南へ北へ、車を飛ばしてタイルを買い上げるのです。それにしても一枚のタイルの重いこと!厚みが3センチあって、確かに運ぶのは大変なんですよ!
  • URL
  • 2014/05/26 22:35

ineireisan

明日はドイツは祝日なんです。なんの予定もないし、なんか散歩したくなりました。遠くまで歩いてみようかな。。
あ、写真が届きまして、おうちにボローニャの写真が飾ってあります。
  • URL
  • 2014/05/29 00:59
  • Edit

yspringmind

ineireisanさん、こんにちは。この季節の祝日は有難いですね。しかも何の予定もない祝日。これは案外幸運ですよ。思い切り楽しんでくださいね。歩くのは健康に良いばかりでなく、大変な気分転換になりますね。そしてたまに小さな発見も。
写真が届いたそうで良かったですね。ineireisan さんのおうちにボローニャの写真。何故だかとても嬉しいです。
  • URL
  • 2014/05/29 23:04

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