2月2日に雨が降れば

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昨日クリーニング屋の女主人と立ち話をした。雨ばかり降るけど、これからも引き続き雨降りだろうか。そんなことを話していた時、女主人が、あのね、と話し始めた。2月2日に雪か雨が降るならば其れを境に冬が終わり、ところが曇りや晴天になるならば暫く冬が続くと言われているのよ。なあに、迷信みたいなものなんだけどね、この辺りの古い人たちは皆それを固く信じているのよ。私はその手の話が案外好き。特に老人たちが言うことは案外的を得ていることが多いと感心している。彼らは伊達に年を取ってはいない。沢山の経験や前の世代から引き継いだものを経験を通じて実感したりするならば、また次の世代に継いでいくのだ。勿論単なる迷信も沢山あるし、頑なな考え方に辟易したり反発を感じることもあるけれど、案外物知りで為になることを教えてくれる。私はその話に感心して、女主人と2月2日が雨になるようにと口々に言いながら別れた。

そうして迎えた2月2日。昼前から雨になった。いつもなら雨にうんざり顔を向ける私が文句のひとつも言わないことに相棒が不思議に思ったらしく、顔を覗き込んだ。それで昨日の話を言ってみた、多分一笑されてお終いになることを承知の上で。2月2日に雨が降ったら、と話し出すと、相棒が先を続けたので驚いた。何処でそれを聞いたのかと訊ねると、これはCandeloraという聖人の有名な言葉なのだそうだ。そんな古いことをよくも私が知っていたと今度は相棒が驚いた。時々古い本を引っ張り出して読んでいる私だから、相棒は何かの本に書いてあったのかと思ったらしい。しかし違う。クリーニング屋の女主人だ。彼女は古い習慣の生き字引みたいなもので、店に行くと色んな事を教えてくれるのだ。イタリアやボローニャの古い習慣を面白いと言って耳を傾ける私だから、教え甲斐があるのかもしれない。兎に角雨が降った。ということは、これを境に春がやって来るのだろうか。そういえば旧市街の街路樹の花が咲いていた。2年ほど前に植えられた、梅や桜によく似た木。まだこんなに寒いのに、こんなに冷たい雨が降っているのに咲き始めた花を見て、春は案外背後まで来ているのかもしれないと思ったことを思い出したのだ。そうか、背後まで来ているのだな。と、声に出して言ってみたら本当のことのように思えてきた。明日も雨。明後日も雨の予報だけど、案外そのうちすっきりと雨が上がったら、気温が上がって陽気な毎日になるのかもしれない。

春を待つのは素敵なこと。考えるだけでわくわくする、それが春なのだ。


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コメント

2月2日の雨の話、初めて聞きました。
日本もそうですけれど、お天気の様子や草花の成長に季節の移り変わりをみるような習慣がイタリアにもとても多くて、わたしもこうゆう話は大好きです。
先日も「羊雲のあとは大雨になる」というのを聞いて関心したばかりです。

2014/02/03 (Mon) 11:52 | ジーナ #iOg1CDVI | URL | 編集
Re: タイトルなし

ジーナさん、こんにちは。私も2月2日の話は長年ボローニャに居ながら初めて聞きました。特にボローニャ辺りではこの手の話が良く出回っていて、それが真実のごとく信じられているようです。羊雲の話は、うちの相棒が良く口にします。朝家を出るときに羊雲が空に広がっていると、今日は雨が降るから傘を持って行け、と。老人みたいなことを言うなと初めは笑っていましたが、老いも若きも信じているみたいです、羊雲。面白いですね。

2014/02/04 (Tue) 23:37 | yspringmind #- | URL | 編集

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