吹きぬける風

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朝から驚くほど空が明るい。雨が続いていたから、こんな朝は飛び切り嬉しい。ゆっくり朝食を楽しんで家の中を適当に片付けると、身支度して外に出たら、ひゅーっと風が吹きぬけた。寒い。暖かいと思っていたので驚きだった。そういえば天気予報で言っていたっけ。寒波が来ていることを。イタリアの北のほうでは雪が降るらいし、ボローニャでも日曜日から再び天気が崩れるらしく、油断がならないと言うことだった。空はこんなに明るいけれど、冬の寒さだった。恐らく必要ないと思いながらも鞄の中にしたためてあった帽子と襟巻きを取り出して、大急ぎで身に纏う。風邪を引いたら大変だもの、と。それにしても天気が良いので、そうだ、と思い出して旧市街の真ん中の、Piazza Maggioreへ行った。サン・ペトロニオ教会の上から広場を眺めようと思ったのだ。ボローニャに雪が降った日、ボローニャの雪景色を見よう、と思いついて行ってみたら閉まっていた。当然のことだった。教会の外装修復のために組んだ足場の階段を上って行くわけだから、雪の日に上がれる筈もなかったのだ。理解はしたが残念だった。教会の上部から眺める雪の旧市街の様子は美しいに違いなかったから。あれから数週間経った。こんなに天気が良い日は久しぶりだったから、それでは晴天のボローニャを眺めようと思ったのだ。教会の右手の小さな入り口が開いていた。入場の為の書類にサインをして3ユーロの入場料を払って階段を上がった。高さ20メートルのところで階段は終わり、広場に面してテラスがあった。目の高さにいつもは見上げなければならぬ上階の大きな窓や時計があった。遠くにネプチューンの噴水が見え、人間が豆粒ほどに見えた。空を飛ぶ鳥たちには地上を歩く私たち人間がこんな風に見えるのだろうかと思ったら、不思議な感じがした。空から見たら私たちはこんな風に見えるのか。昨秋私の前から姿を消した私の大切な友達は、お月様になった私の大好きな友達は、豆粒にしか見えない地上の私を見つけだすことが出来るのだろうか。そんなことを考えながら、何時までも広場を眺めていたら、ひゅーっと風が吹きぬけた。大丈夫、ちゃんと見つけ出せるのよ、と彼女が耳元で囁いているかのような風だった。


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コメント

お久しぶりです

こちら日本は、暖かくなったり 寒くなったり 寒暖の差が激しく
しかし 桜は咲き始め 春は着実に来ているようです

毎日バタバタとしておりました
こちらに来ることがなかなか出来ずに

お元気そうでよかったです

2013/03/17 (Sun) 12:37 | 春風 #jgTtIlIo | URL | 編集
Re: タイトルなし

春風さん、こんにちは。日本は寒かったり暖かくなったり不安定なようですが桜の花が咲き始めたと言うことは春の証拠ですね。ボローニャ旧市街の小道に植えられた木にも花が咲き始めました。思うにあれは桜だと思うのですよ。忙しいことは良いことです。お互い頑張ろうではありませんか。ただ健康には気をつけてくださいね。

2013/03/17 (Sun) 19:12 | yspringmind #- | URL | 編集

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