朝の喜び

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早起きをした。久しぶりにバスで出勤する為だった。この久しぶりというのは多分2年ぶりくらいのことで、果たして予定しているバスに乗ることができるのだろうかと心配しながら眠りに就いたら熟睡できなかった。6時50分のバスだ。この次に乗って乗継が上手くいかなければ遅刻だ。しかもこの次のバスに乗り遅れたら1時間後までバスが無い。そんなことを言うと一体どんな田舎に暮らしているのかと思われそうだが、それほどの田舎ではない。ボローニャ旧市街の中心の2本の塔から数えればたったの14kmの町だ。ただ車が主流になった今はバスがそれほど活用されていない為に、こんな不都合が起きる。とにかく6時50分のバスだ。そんな早いバスだからどんなに空いているだろうと思っていたらほぼ満席だった。どの顔も眠さを堪えていた。バスの始発は標高800mだか900mだかの山の町からで5時半過ぎだ。この中に早起きをしてこのバスに乗り込んだのだ人が幾人も居るのかと思ったら、自分の早起きが可笑しく思えた。彼らにしてみたら私の早起きは少しも早くないのだろう、と。しかし眠い。今日は辛い一日になるだろう。バスがボローニャ市内に入ると陽が見え始めた。そうか、この時間に明るくなり始めるのか、とそんなことを思いながら車窓の外を眺めた。何か思い出しそうだった。何かとても懐かしいこと。と、思い出した。私は休暇をとって小さな一人旅をすると何故か早起きしたくなる。早起きして顔を洗って手短に身支度すると朝食もとらずにカッフェも頂かずに部屋を出て散歩するのだ。知らない町の朝。それは町の素顔を見るようなものだ。行き交う人や車が少ない分だけよく見える。まだ通勤する人も通学する人も見当たらないような早い時間に、私は地図も持たずにただただ歩くのだ。そうしているうちに夜が明けたとはいえ先ほどまで低い位置にあった太陽が空に現れ始めて静かな町の朝を照らし始める。其れはわくわくするような、希望に満ちたと言えばよいのか、何かを期待したくなるようなポジティヴな光景。朝の様子とはそういうものだ。だから私は朝が好きだ。車窓の中から辺りを照らす明るい陽射しをじっと眺めながらそんなことを思い出した。そうだ、だから私は好きだ。前日にどんなことがあったとしても翌朝にはまた新しい一日が始まる。新しい、真新しい朝。ずっと忘れていたそんなことを思い出して、今朝バスに乗ったことを感謝した。しかし長い一日だった。明日はいつもの時間に起床できることを感謝しながら眠りに就くことにしよう。


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コメント

お久しぶりです。

同じです。
私もひとり旅をすると、朝早く起きて辺りをうろうろします。草木が濡れているのを触ってみたり匂いをかいだり、かたつむりを見たり、猫を起こしたり。(←迷惑な人ですが。)
薄暗がりから夜明けにかけて明るくなってくる空や町(外国の)を見ているとワクワクします。

2012/04/13 (Fri) 05:03 | micio #O/XG6wUc | URL | 編集

わかります・・・
違った朝をむかえると思うだけで、ねむれないものですよね

私が気になったのは、その日 何故 車が無かったのかです
そんな事が 何故だかきになりました・・・笑

2012/04/14 (Sat) 11:11 | 春風 #jgTtIlIo | URL | 編集
Re: タイトルなし

micioさん、こんにちは。お久しぶりですがお元気ですか。
micioさんも旅先で早起きして散歩をするのですね。人や車がない分だけ素顔の町が見える朝。草木が濡れているのに気がついたりするのはとても素敵なことだと思います。旅先では開放されているせいなのか、様々な物事が目に飛び込んできますね。私は眠っている猫は起こしませんが歩いている猫のあとを追いかけて猫に嫌がられます。これも迷惑な話です。

2012/04/14 (Sat) 19:32 | yspringmind #- | URL | 編集
Re: タイトルなし

春風さん、こんにちは。私は昔早起きが得意だったのですが、最近はぜんぜん駄目です。早起きをする前の晩は緊張して眠れません! それで車が無かった理由なのですが、ずばり! 私の車は修理に出していて、相棒は泊りがけで仕事に出掛けていた為に相棒の車も不在。そんなこともたまにはありますが、どうやらまた近いうちに早朝のバス出勤になりそうなのです。困りました。

2012/04/14 (Sat) 19:36 | yspringmind #- | URL | 編集

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