朝から雨が降る復活祭

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Buona Pasqua. 復活祭の日曜日。朝から雨が降っている。そもそも春とは天気が変わりやすいもので、だから雨が降っても仕方がない。しかし私がイタリアに来てから一体何度晴天の復活祭があっただろうか。私が覚えているのは雨降りばかりである。空一面に鼠色の雲が立ち込めている。昼間だと言うのに電気をつけないと薄暗く辛気臭くて堪らない。イタリアは昔から光熱費が高くて、しかも今年からまた大幅値上げときているので、昼間から電気をつけるのは避けたいところである。日本の新聞を読むところ、イタリアの首相モンティがイタリアの経済危機の峠は越えたとか脱出したとか述べたそうだが、イタリアに居る限り少しもそうは感じない。新聞にそんなことが書かれていたと周囲のイタリア人に聞かせたところ、誰もが目を丸くして驚いた。越えたどころではない、これからが大変なのだ、と。私もそう感じている。気をつけないと大変なことになる、と。かといって何を気をつければよいのかは分からないから、せめて身近な部分で身を守らなければと思うのだ。そんなことを考える中、昨日一軒の下着屋に入った。いつものあの魅力的な若い女の子が営む店ではない。同じ通りではあるが、あの店よりも150mほど手前に在る店。この店は下着類のセレクトショップ、と考えるとちょうどよい。Via Snto Stefanoのポルティコ下に在る店の入り口こそ狭いけど奥行きがあって思った以上に広い店だ。この店には一度入った事がある。2年前だっただろうか。冬のセールで大変お得な買い物をしたが、店の中に置かれているものは定価だったらちょっと高いと思うようなものばかりが並んでいた。その後、店の前を通るたびに小さなショーウィンドウを覘くようになった。春には春の夏には夏の素敵なものが並んでいて、その奥に目を凝らすと常連客なのか何時見ても数人の客が品物を手にとって店の人と話をしていた。ちょっと高いが良い客が着いていて繁盛している店。そんな印象だった。ところで昨日私がこに店に立ち寄ったのには理由がある。此処に来るまでに色んな店を物色した。探しているのは絹か木綿の袖なしシャツだった。春の薄手のセーターがあまりに薄くて透けるので、その下に何か・・・とそんなものを探していた。しかし完全な下着ではなくて、ちょっとした拍子に見えてしまっても違和感の無い素敵な感じのもの。しかし素敵であればいくら高くてもよいと言うことではなく、だから随分の店を覘いてみたが見つからず、最後にこの店にやってきた。店はベルを押さないと扉が開かないようになっている。多分少人数で営む店だからなのだろう。扉を開けてくれたのは20代後半の若い女性で、こんな感じのものを探していると述べる私に次から次へとテーブルに並べてくれた。どれも私の気持ちをひくようなもので、探すのにうんざりしていたこともあって少々高くても此処で決めようと腹を括った。その中にこんなものがあった。FILO SCOZIA。聞いたことのない呼び名だった。日本語にしたらスコットランド綿とでもいうのか。FILO SCOZIAは肌触りがよく熱が篭らず気持ちが良いとの事だった。それで手を中に滑り込ませてみたら、成る程彼女が言ったとおりだった。しかも下着と言うよりもジーンズにそのまま合わせても良いものだ。薦められるがままに試着してみると、私が求めていたものに限りなく近い印象だった。彼女は彼女自身もこれが大変気に入っているのだと言ってコットンセーターのしたの其れを見せてくれた。私は試着したのと色違いの2枚購入すると、彼女は棚から売り物のレース編みの美しい靴下を取り出して、復活祭の贈り物ですと買い物袋に其れをつっこんだ。この店はなかなか商売が上手い。この調子ならこの店は危機も乗り越えられるだろう。私は店のみんなに復活祭のお祝いの言葉を贈って店を出た。それにしても。私がボローニャに暮らし始めた頃とは随分事情が変わってきているようだ。どの店もサービス向上に努めている。馴染みの店も良いけれど同じ物が同じ値段ならばサービスが良い店のほうが良いと消費者も目覚めだしたようだ。これでよい。こうして少しづつ消費者が強くなっていく。今まで多少なりともイタリアの商売事情に疑問を感じていた私は、この変化を嬉しく思う。


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2012/04/09 (Mon) 14:21 | # | | 編集
Re: タイトルなし

鍵コメさん、こんにちは。欧羅巴で物が故障すると本当に大変ですよね。日本のようには行かないのです。家でも洗濯機が一度故障して大変でした。昔のみたいに簡単に治らない。何しろコンピュータ化されていますからね。だから少しでも調子が悪いと私は大騒ぎなのですよ。車! 正に私もその問題に直面しています。もう1週間以上経ちますがまだ修理が終わらず・・・。そんなことも慣れていますがやはりため息が出ますね。ところでイタリアでは魚を頼むと目の前で切り分けて食べやすくしてサーブしてくれます。そういうものみたいですよ。9年前にポルトガルの海の町で魚を頼んだら、ジュージューした丸ごとそのままお皿に乗ってテーブルに出されましたが、それでもいいかなあ、と思います。熱々で美味しいのにね。

2012/04/09 (Mon) 16:04 | yspringmind #- | URL | 編集

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