TRUSSARDI

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12月も真ん中に来て焦っている。私には遣り残していることがあるからだ。今年のうちにしておきたい事は両手に余る程あるし、会っておきたい人もいる。あと15日間で全うすることは可能なのだろうか。努力してみようと思う。でもそれでも無理だったら、それは翌年の宿題にすれば良い。遣り残しというのではなく、縁が無くて出来なかったこととすれば良い。昔は無理をしてでも決めたことは絶対に遣り遂げる性格だったが、年月を経るうちに無理をしなくなった。無理をして心に余裕がなくなるよりも、じっくりと時間を掛けて楽しみながらする方がよいと思うようになったからだ。それからもうひとつ。絶対という言葉を嫌うようになった。何故なら人間の心とは変わりゆくもので、絶対という言葉で縛り付けてしまうのはつまらないと思うようになったからだ。そうしたら心が自由になった。もしかしたら昔の自分はそんな風にして自分を縛り付けていたのではないかと思う。それに気がついたのは私の小さくて大きな成長のひとつで、気がつけたことにとても感謝しているのだ。よく行くカフェの隣の店。TRUSSARDI の店の前で足を止めることが多い。昔から此処に店を構えていた。何年か前まではこの入り口からずっと奥のガッレリアまで続いている鰻の寝床のような長く広い店だった筈だ。それなのに何時の間にか此処だけになった。この店を気に入っているけれど、見るだけ専門の人はとても多い。私も其のひとりでカフェに行く時に足を止めて観察するだけ。私がボローニャに着いたばかりの頃の知り合いにミレーナという名の女性が居た。彼女は絵画に関心があって美術史を深く学んでいた。彼女のような人を知識人と呼ぶと良いのではないかと思ったことがある。頭の良さが美しさとなって彼女を輝やかせていた。一人娘として育った彼女は両親から蝶よ花よと育てられたようだけど、自立精神に満ちた彼女は大学を終えると仕事に就いてひとり暮らしを始めた。自由でいいけど、全てを自分でするというのは大変なことであることを一人暮らしをして初めて知ったと言った彼女を、やはり賢いと私は感心した。其の彼女が好んで身につけていたのがTRUSSARDI だった。飽きが来なくて自然で素敵、というのが彼女がそれを好む理由だった。飽きが来なくて自然で素敵。私の頭には其のフレーズが残り、この店の前を通る度に思い出すようになった。ミレーネとはあれっきりだ。15年も会っていない。結婚したのかもしれないし、ひとりでばりばり仕事と趣味の間を行ったり来たりしているのかもしれない。元気でいるならいいけれど。店を観察しながら時々考える。それにしても彼女が好きだったこの店に私が足を踏み入れる予定は当分ない。多分これからも見る専門なのだ。


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コメント

絶対・・・私も 最近、絶対ってことは 無い
そんな言葉に気がつきました
逆に、絶対なんてありえない そんな気持ちが じわじわと・・・

私を迎い入れてくれる人も あっという間に居なくなり、
自由になれた気持ちと 深い悲しみを知った 2011年

まだまだ、沢山の課題はありますが、焦らず 焦らずに
そんな気持ちです

2011/12/16 (Fri) 13:31 | 春風 #jgTtIlIo | URL | 編集
Re: タイトルなし

春風さん、こんにちは。何事も決め付けない方がいい、自由に変化できる方がいいと思います。物事は自分の努力や、運や、その他諸々の理由でどうにでもなると思うのですよ。
柔軟な心で居たいですね、お互いに。私の2011年は走りっぱなしで色んなことが良く見えませんでした。一年が終わって振り返ったら、分かることが一杯あるはずです。良いことも悪いことも、受け止められる柔軟な心。それが来年の私の目標です。春風さんも焦らず、ゆっくり。

2011/12/18 (Sun) 00:12 | yspringmind #- | URL | 編集

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