檸檬色のセーター

Immagine 062 (Small)


仕事帰りがすっかり暗くなった。夏時間が終わってからは暗くなる時間が日に日に早くなって、今では夕方6時ともなれば真っ暗だ。それだけで急いで帰らねばならないような気になるのは毎年のことで、かといって早く帰らねばならぬ特別な理由も無い。寒いから早く帰ろうというのでもなく、単に暗いからなのである。其の反対に夏場は空が明るくてなかなか家に帰れない。我ながら単純な考え方で呆れながらも、それがとても私らしくて興味深い。食料品市場界隈の道を隔てて向こう側にお洒落な店が寄り添うように存在する。建物は一様に古く、一見寂れた感じに見える場所だけど、店を外から覗いてみると思いのほか素敵で足を止めたくなる。坂道を少し歩いた右手の其の店は素敵な店のひとつである。中に入ったことは無い。何やらとても高級な匂いがするからだ。しかし店のセンスが好きで、此処を通る度に足を止める。中に客人が入るのを見たことは無いが、何年も商売が続いているところをみるとちゃんと顧客なる人達がいるのだろう。中で働く人たちの個性的なセンスが好きだ。奇抜すぎず、シンプルで自分と大して違いないものを着ているようなのに着こなしが垢抜けていてはっとする。こういうのは生まれ持ったセンスなのだろう。そうだとしたら大変な宝である。そういえば何時だか誰かが同じようなことを言っていた。そうだ、あれはフランカだ。彼女はいつも妹のことを、洒落たものを探し出す才能があって、そしてそれを上手く着こなす魔法使いのようだ、と言っていた。信じられないわ。一体何処でこんなのを探してくるのかしら。信じられないわ。一体どうやったら彼女のように着こなせるのかしら。フランカは時々そういって妹を褒め称えては私に聞かせた。そういうフランカも私からすれば結構いいセンいっているのだけど。私はいつもそう思っていたのだけれど。ショーウィンドウの檸檬色のセーターに緑のスコットランドチェックの短い丈のスカート。そういう装いが似合う時期が過ぎてしまったことを、ほんの少し残念に思った。


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コメント

私のこと憶えていてくださって嬉しいです。(^^;)

檸檬色のセーター 素敵ですね!
かなり歳を重ねています私もこのお写真見て、着てみたくなりましたよ。

ミニスカートでは気後れしてもチェックのパンツにするとか、ボトムスは無地にして
マフラーに可愛いチェックをしてみれば良いのではないでしょうか。
「歳・・」とかおっしゃらずに、綺麗な色をまとってボローニャの街歩きされるときっと、映えると思います。
気分も爽やかに明るくなりそうです。

2011/11/16 (Wed) 02:09 | pianura #A7OmB7h6 | URL | 編集
Re: タイトルなし

pianuraさん、こんにちは。
檸檬色は子供の頃に好んで着ました。大人になってからも暫くは自分の色として身につけることが多かったのですが気がついたら随分ご無沙汰していました。何かからだの芯から元気になるような色ですよね。
檸檬色もそうなのですが私は昔からチェックが大好きなのです。特に深緑色をベースにしたチェックが。そんな簡単な柄の服がボローニャではなかなか見つかりません。見つけたら直ぐにでも飛びつくのに。
明るい色の衣服を身につけると確かに明るい気分になりますね。明日は明るい色のマフラーで出掛けます。

2011/11/18 (Fri) 00:18 | yspringmind #- | URL | 編集

こんにちは、いつも楽しく読ませていただいています。
今回と前回の記事の、女性の服装に関する書き方が素敵だなぁ、と思うとたまらなくなって、コメントさせていただきました。
私は現在大学の4回生なので、12月に無事卒業論文を提出できれば、あとは卒業式となります。しばらく前に式用の袴を選んだのですが、日常では万年ジーンズ+スニーカーといった代わり映えのない格好ばかりしているので大いに戸惑いました。
日頃から、こうして「あ、いいな」と思うものをチェックしていってセンスを磨くのって大切で、素敵な習慣だと思いました。
ちなみに、振袖は明るい黄色で花の散った古典柄、袴は無地の深緑になりました。普段男の子みたいな格好しかしないので、友人に「りのちゃんらしい、ひまわりみたい」と感想をもらって大いに照れています。
実は卒業後、ボローニャに留学することになりました。こちらのブログで親しみを持たせていただいているので、不安もいっぱいですが、わくわくがそれを上回って楽しみです。

2011/11/18 (Fri) 09:05 | りの #mQop/nM. | URL | 編集
Re: タイトルなし

りのさん、こんにちは。私は観察するのが好きなのですよ、人にしても店にしても。私はと言えばごく普通なのですが、そういう人や物を見ながら目で学んでいると言うわけです。
りのさんはもう直ぐ卒業なのですね。思うに袴の選び方と言うのは実に難しいのではないでしょうか。私はコメントを読みながら、袴ねえ、と自分ならどんなものを選ぶだろうかとあれこれ考えてみましたが全く案が浮かびませんでした。選んだ袴が“りのちゃんらしい、ひまわりみたい”とは、全く大変な褒め言葉でしたね。卒業後にはボローニャに留学ですね。不安はひとまず置いておきましょうよ。春のボローニャは格別ですよ。

2011/11/20 (Sun) 01:18 | yspringmind #- | URL | 編集

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